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新着情報

■□■クライアント探訪■□■第478社

株式会社 タカギ

〜嵐の海に船を出せ!〜

【お客様】  株式会社タカギ 代表取締役社長 城寿雄様
【聞き手】  株式会社システムコンストラクション 代表取締役 清野秀道

 繁栄企業の盛業ノウハウを独占公開する誌上ライブ対談:クライアント探訪は、今回も、業界ナンバーワン企業のトップインタビューです。家庭用浄水器"みず工房"をはじめホースリール、散水ノズル、シャワーヘッド等水周り関連機器トップメーカーの株式会社タカギ(福岡県北九州市小倉南区石田南2−4−1)をお訪ねし、代表取締役城寿雄氏にお話をお伺いしてきました。あなたのご自宅でも、見渡せば知らずのうちに同社製品が活躍しているのではないでしょうか?
 例えば明るい所で花火を打ち上げても全く目立たちませんが、暗い不況風に見舞われ競業他社が資金繰りに多忙を極める中、増収増益基調が止らない業容にある同社には、全国のメーカー系企業から高い関心と注目が集まっています。不景気、不況、恐慌という文字がメディアを飾る昨今、これらを努力放棄の免罪符に摩り替える経営者も多く、凡そサブプライム問題とは無縁である業種の経営者までもがこれを根拠に業績不振の妥当性を訴求するといった前のめりな姿勢には、多少なりとも違和感を覚える方も多いのではと思います。人口増加を経済成長の礎としてきたこの国は、その生産年齢人口に関して云えば既に西暦2000年にピークアウトしており、その後少子高齢化傾向が顕在化し、未曾有の経営環境に直面しています。一方、製造業に於いては有史以来、景気に左右されず普遍的且つ恒常的に存続する企業には一貫した傾向が抽出されます。それは、無ければ困る・あると便利を主眼とするコンセプトの有無がキーワードです。つまり、不便の改善や、人が困った時にそれを除去する機能や作用にフォーカスを当てることに軸足を置いた商品開発と、充実したアフターメインテナンスサポートで企業価値を最大化する組織体こそが、景気の波に左右され難いものであり、このロジックの具現化に成功したのが今回の株式会社タカギと云えます。一際異彩を放つ経歴で、全国的に若い起業家の間からカリスマ的存在と称される城氏は、ドロップアウトとリバイバルの双方を経験した履歴から巷では"辛酸を調味料にした半生"とも言われています。各メディアからの取材が殺到する同氏であり、尚且つ歳晩多忙を極められる折でしたが、インタビューと当コラム掲載を快諾して頂きました。【品質管理はじんしつ人質管理から】など、当コラムだけに初公開して頂いたマネジメント実務に即実践できる珠玉のストラテジーや興味深いノウハウは,最後の一文字まで正に必読です。

株式会社 タカギにて

辛酸の旨い舐め方なら俺に訊け

潟^カギは創業47年。現在、全国16箇所の拠点と500名の従業員を擁する同社を率いる高城氏は、昭和13年生まれの70歳。豊国学園高校を卒業し、東京の大井職業訓練所を経て、無線機メーカー就職後、郷里北九州市で金型メーカー城精機製作所を創設。その後潟^カギ設立。53歳の時に立教大学法学部に入学し、トップクラスで卒業。67歳で一橋大学大学院入学し社業と両立させながら勉学に勤しみ、平成19年同院修了。年齢は、生まれてからの年数ではなく、自分自身の生き方で決められるものと感じさせる氏の、進取の気勢とバイタリティーは、未だ衰えとは無縁である。潟^カギは、売上げの60%を蛇口一体型浄水器みず工房シリーズが占め、40%は主にホームセンターで販売する園芸散水用品の売上げで構成される。同社については、全国ネットのテレビCMやラジオにて社名や製品を既知の方も多いと思われるが、ユーザーにしか解らない付帯サービスと手厚い保証に包まれた商品構成を展開(後述)することが消費者から広く支持されている。

求心力で遠心力に勝つ

創業から年月を経ると共に、人・モノ・金・情報等の経営資源は内外からの遠心力に曝され、ともすると経営者の知らないもう一つの自社が一人歩きをし始める。それを経営者の求心力でシッカリとコントロール出来るか否かが存続、発展、承継のポイントである。今では100億円企業となった今回の潟^カギの歩みは決して平坦なものではなく、過去に二度の危機を乗り越えた履歴があり、底割れを経験してからのリバイバルプロセスに共感する若い起業家も多く、その姿勢には現代の経営者としてあるべき姿が鮮明に炙り絵になっていることに気付く。『何より顧客満足は労務満足からですよ。労務満足は、夢を持った上での自己実現、この一言に尽きます。人生は、夢しか実現しないもので、その達成を目的として、会社組織は存在すべきです。』(城氏)成功した経営者が異口同音にサウンドする労務満足度。同社では、グァム・香港・札幌・沖縄等、社員旅行の参加者には、非正規雇用者をも含めてノミネートしている。また、社有機を使用した飛行クラブ・野球・英会話・華道・テニスなど、種々多様なクラブや福利厚生施設を完備しており、テニスコートは一般にも開放している。社員の幸福を追求し続ける醸成された企業風土が、充実した業務と交響し、スタッフの間には常に特別な日常が醸し出されており、これが高い労務満足度の根源であることは言うまでも無い。

売上は、社会からの信任投票

『組織運営は、選挙活動と同じ。シッカリとした戦略を持つ番頭さんがいなければ戦えないものです。』(城氏)社長談を和文和訳すれば、選挙で言うところの投票数は、つまり、会社に於ける売上げ高であり、これは社会からの信任投票であり、有権者(市場)から、より多くの支持(売上げ)を集める為には何より信用と戦略が大切で、これを取りまとめる片腕の存在とそのスキルが、組織としてのスパイラルアップに必要不可欠であると解釈できる。その枠組みとして、社屋内に代表者や管理職がいてもいなくても何ら影響なく、組織として有機的に機能するのが理想的な組織のフレームである。因みにあなたの会社では、幹部陣が不在の時に社内の雰囲気に変化はあるのだろうか?経営者の親族筋以外に代表者の片腕とも言えるような、社内外から全幅の信頼を得ている番頭的人物は存在するのだろうか?

売上倍増のヒミツと秘訣

経営コンサルを生業とする筆者は、各クライアント代表者と拝眉の機を重ねるにつれて想いを強くしていることがある。それは、企業同士のせめぎ合いの本質は、実は経営者のセンス=注意力と、ナンバー2同士の代理戦争ではないかということである。伸びた会社、伸びている組織ほど、ナンバーワンのナンバー2、つまり、最高の側近に恵まれている。『全幅の信頼を置ける側近との出会いで売上げが倍加したんです。彼は現在60代。職性は専務取締役ですが、以前は、取引先の窓口だった方です。辞められたとの報を得て、即、生け捕れ(笑)との指令を出してアポを取り、当社へのトランスファーを誘導しました。6年前のことです。彼に限らずヒトとの出会い、これは今の当社を語る上で外せません。』(高城氏)簸たすら謙虚に周囲に対する感謝の気持ちを屑々と語る高城氏の言葉は、温もり溢れる人肌的雰囲気を醸し出し、「この人の為に頑張りたい♪」というモチベーションアップに繋がる素養が垣間見れる。

170件の特許が羅針盤

「城社長、いま、景気の波風を感じますか?」その問いかけが愚問であることを悟るまで時間は掛からなかった。『清野さん、それを感じるとすれば、それは下請け的発想に支配された経営者ですよ。元請からの発注の絞込みに貸し渋り。下請けは、景気のあおりをストレートに受けてしまうでしょ。まねされても真似しない独創的発想が大切なんです。要は、発明と発見です。アイデアと品質で勝負vs品数とコストで勝負の図式が成り立つわけです。つまり、アイデアと品質で武装して絶えず市場にこれを発信し続ければ、線香花火ではない永続的な売上げアップに繋がるものです。一方、品数とコストで勝負すればそれは、競業や景気の波をモロに受けるものです。』(高城氏)独創的発想の帰結として既に170件を超える特許(海外特許を含む)を所有している潟^カギである。面白いのは、同社製品に追従しようとする競業他社は、これら特許を掻い潜り、類似乃至模倣製品を起案する事に専心を余儀なくされる状況下にあり、仮に製品化した時には既に、二匹目の鰌は市場にはいない事である。因みに筆者の調査によると、某大手家電メーカー法務部知財課に於ける業務の大半は、如何に特許をかわして類似製品を作るかが主たる業務になっている。

品質向上は,人質向上から(種を大樹に)

空腹の人に食料を提供してもそれはその場しのぎにしかならず、食物の獲り方、育て方を教えて初めて自立できるものである。つまり、有機的に組織が回転する為には、教育訓練こそが肝要である。過去の経験則から現在潟^カギでは、従業員教育に延べ数億円もの投資をしている。教育訓練に目に見える成果が創出された今、これは投資ではなく経費であったといえる。一般的に投資の矛先として真っ先に向かうのが設備であるが、是を人的資源へ振り分けた所が特徴として抽出される。その入り口論として、種子を撒かずに収穫を期待する、所謂目先の設備投資しか視界に入らない浮き草的経営者に対する一つの警鐘と捉えたい。『一時期当社では、一流大学卒業者を採用し、即本社勤務を下命したのですが、これが失敗しました・・・。教える人がいなかったんです。当時、ミドルマネジメント層は自分の仕事に専念せざるを得ない内部状況で、採用者に対する社内教育が出来ませんでした。内部統制とか制度設計や、色んなシステム構築なら、シスコンさん(=システムコンストラクション:筆者経営法人)の導入が最適じゃないですか?』(城氏)首都圏の大手コンサルではなく浅学無才な小社の推奨は、誠に汗顔の極みである。更に高城社長は振り返る。『成長へのターニングポイントを回顧すると、それは、社員教育と求人募集業務の精度であったと思います。』『知恵の有る人間が欲しいんです。努力するのは当たり前。知恵がないと利益は出ない。いかに知恵を出すか。10年後に特許の取れる人材を目指し、しっかりとタカギイズムを溶かし込みます。その為に組織としてあらゆる制約は排除します。』(高城氏)組織としての脆弱性は、その殆どが人的資源に対するオン・ジョブでの教育の欠落に起因するものと云われる。答えは全て現場の中にあり、それを掌るヒトの力量に懸かってくる。教育訓練に対する重要性の認識と業績は比例し、これが東証一部上場企業にもなると、社員一人当たりの年間教育訓練費用が1000万円を超える企業も珍しくは無い。その入り口として先ずは努力出来るDNAを持つ人材を洗い出し、これを取り込む⇒彼(彼女)らに体系化した教育プログラムで、刷り込みを図る⇒個々人の成長は組織の業績となって、業績に寄与する戦力と化する⇒組織の魅力に、益々素養の高い人材が集まる。このサイクルが、経常利益の1割を教育研修に振り分けるべきといわれる所以である。

モノ造りは,人作りから(つぶやきを声に)

風通しの良い職場環境が不良品発生率圧縮に寄与し、コストダウンにも繋がり、労務満足度を押し上げる。『私も以前、重役出勤をしていた時期がありました。そんな最中、新入社員から、社長も僕たちと一緒に定時で出勤すべきですよ!との進言があり、早速是正しました。』(城氏)聞いて聴いて訊く事が効く訳で、トップマネジメントたりとも、常日頃から出来得る限り社員の声に平等に耳を傾け、必要な際には素直に、しかもスピーディーに是正すべきである。
一つの重大事故が発生する前には、29の問題が既に発生しており、その前には300のヒヤリハット事案が水面下で発生している。(ハインリッヒの法則)特に不具合が続くと、安易な対処に走り、その結果、重大な事故を誘引する。またか・・・の連続が、まさか!に変質する。同社では、失敗事例の発表を各部署で随時展開している。失敗したからといって、処罰は無いものの、仮に原因究明、処置コストの算定、再発防止の具体的施策、是正状況再確認といったフォロー実務が欠落した場合には、一定のペナルティーが課せられる。出来ない・やらない言い訳探しは社内に於いて絶対的禁忌行為であり、どうなるかではなくどうするかを念頭に、社員間では今日も快活且つ自由な雰囲気で緊張感と距離感を持ちながら様々な議論が展開されている。因みに、討論会開催のために施設を設ける企業は全国的にも稀有なものである。

品質に自信があるから出来る保証と補償

冒頭で(後述)とした内容について高城氏の言葉を引用すると、『品質が悪ければ、業績に直接的に影響を及ぼすシステムを、敢て最も売れ筋の商品(みず工房)に導入しています。それは、カートリッジ契約期間中完全保証サービスです。これは、浄水器本体を5年ごとに無償交換し、蛇口本体を15年ごとに無償交換、更には蛇口本体の無償メンテナンス制度を付保するものです。しかもこれらは、コールセンター50名の自社養成オペレーターによる24時間対応で、日本全国どこでも、受付応対後翌日の現地実踏訪問としています。当然、このカートリッジ契約期間中完全保証サービスは、製品に自信が無ければ出来ない附帯サービスです。』(高城氏)何よりこれは、そのプラットフォームとして【人質管理に基づく品質管理】を背景とした、他社では追随できない唯一無二のスキームである。

〜インタビュー所感〜

浄化しているのは水だけではなく、従業員の心すら磨き抜いている、それが潟^カギです。キレイな水は身体に良く、キレイな心は業務成果に反映されるもの。同社製品を手に取ると、誰しもがその質感に唸る筈です。言うなれば、金型メーカーが直接製造している訳ですから、高精度・高品位なモノづくりは至極当然かもしれません。想いとアイデアが滲み出る、説得力あるユニークな機能と意匠は、直ぐにでも使いたくなるユーザーフレンドリーな雰囲気が漂い、また、これが同社の狙いと思われます。同社製品は、国内殆どのホームセンターで販売されており、実際に触れて見比べて、更に使い比べればその利便性と実用性が即解できます。
品質管理の国際標準規格ISOの認証取得も同社にとっては当たり前のことで、それ以上に、『ISOは当社にとって物足りないものですよ。』(城氏)と断言されたことには当該規格の審査員として驚きを禁じ得ません。失意と挫折からの生還を遂げた源泉である彼の商品開発力は、業績と共に天高く舞う社有機のコクピットから見える景色が生み出したものかもしれません。刻一刻とその表情を変える大自然の気流を読みながら、雲海の谷間を縫って安定気流を探し当てる飛行機の操縦は、経営にも相通ずるものがあります。会社の操舵が上昇気流に乗った今でも彼の手は、緩めること無くどこまでも操舵管を引き続ける事でしょう。誰も未だ見ぬ、遥かその先を見据えながら。




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